発生機序…肩外転位で手掌、肘を衝いて転倒
骨片転位…近位骨片は軽度内転位
遠位骨片は、前内上方、軽度外転位
鑑別疾患…肩関節前方脱臼
好発年齢層…高齢者
腱板損傷…棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋
整復前の確認…腋窩動脈(橈骨動脈)、腋窩神経の確認
腱板損傷テスト…有痛弧(painful arc)、挙上時雑音(crepitus)、drop arm sign、impingement sign
背臥位として、腋窩に手挙大より大きめの枕子を挿入し、
第1助手に帯などで上内方に牽引、固定させる
第2助手は、肘関節直角位で
上腕下部及び前腕下部を把握する
術者は両手で遠位骨片近位端を把握する
※対向牽引が遠位骨片骨軸方向に正しく行う
第2助手に抹消牽引させながら徐々に上腕を外転させ
短縮転位を除去し両骨折端を離開させる
牽引を緩めず、遠位骨片を内転させ
同時に術者は、両手で遠位骨片近位端を外方へ引き出し
内方転位を除去する
牽引を緩めず、術者は手を持ち替え
小指球を遠位骨にあてがう
遠位骨片を前方に挙上させ
同時に術者は、小指球にて遠位骨片近位端部を前方より直圧し
前方転位を整復する
固定…肩関節外転30°水平屈曲30~40°肘関節90°
前腕中間位で固定(約5~6週)肩の麦穂帯