■肘関節脱臼

発生機序…肘関節伸展位で手掌を衝き転倒

症状…肘頭が後方突出、三頭筋腱が索状に見える
   患者は患部を健側の手で固定し来院する

備考全外傷性脱臼の約30%を占める

転位…上腕骨遠位端部が前方に前腕は上腕の後方に転位する
鑑別…上腕骨顆上骨折
合併症…骨化性筋炎、骨折(内側上顆、外顆、尺骨鉤状突起)
    神経損傷(橈、尺、正中神経)etc.

    (骨化性筋炎…強いリハビリやマッサージで発生)

固定…約3週間、肘関節直角、MP~上腕近位端まで固定

臥位整復法

軽度屈曲位(30~40°)弾発固定
上腕部を固定させる(前腕回外位)
脱臼肢位の角度のまま抹消牽引する


拇指で上腕遠位部
残りの手指で肘頭部を把握している


牽引を持続しながら肘関節を屈曲させる


この時、拇指で上腕遠位部を前方から後方へ
残りの手指で肘頭部を後方から前方へ圧迫し整復する


肘頭圧迫屈曲整復法

助手は前腕回外位で把握
術者は後方に位置する
両拇指は肘頭に当て、他の指で肘関節前面を把握する


両拇指で肘頭を半円を描くように
圧迫(上腕骨滑車を利用)し整復する